WORK ACADEMY ARCHIVE

「学び」の現在とワークアカデミーの動き

なりたい通信 2024初秋号(vol.18)
先生方ときづく5分間。
彩りの秋
2024.9.6 発行

こんにちは。(株)ワークアカデミー(以下、WA)人材開発の西山です。
酷暑で多くの農産物の成長にダメージが及んだ今年。まだまだ暑さが続いており、同じ心配が来年も続きますが、「学び」の現場では豊かな実りの秋を迎えたいものです。さて、後期の授業へ向けて忙しくなってくる頃かと思いますが、クールダウンのお供に、今回もお楽しみいただければ幸いです。

◆まなびtrend

新しい教養科目へ。
文系学生へのプログラミング授業

国際競争力の強化や、VUCA時代を生き抜くためなど、とにかく新しい価値の創造が求められる昨今。大学などでもその素養を備えるべく、分野横断的、協働的な学びの場を増やし、学生に多様な経験を提供する大学が増えています。
そのツールとして今欠かせないものがデータサイエンス・AIです。AI戦略2019でも謳われているように、DX時代を担う人材として、数理・データサイエンス・AIを理解し、論理的思考で利活用できる人材が必要であるとしています。その人材育成の仕組みとして、文科省では「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」を創設。大学ではそれらを学ぶ必修授業が急増しました。

「数理・データサイエンス・AI」を今の「読み書きそろばん」としていく流れ。多くの大学で、これまでOffice操作などを学ぶ「情報」の授業が「データサイエンス」に置き換わり、「情報」にあたるカリキュラムは入学前教育や高校までに身につけてもらうなど、関連科目の学習の早期化が進められています。

そんな中、新たな「読み書きそろばん」となるであろう科目が「プログラミング」です。
AIで用いられる機械学習やデータ解析がどのような仕組みなのか、実際にプログラミングソフトを使ってより深い知識を得ながら、AIの利活用のための思考を鍛えるものです。「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定」を早期に受けた大学ではさらにこのプログラミングを、文理を問わない一般教養の授業として導入する動きがあります。

授業に参加している文系学生からは、「もっと専門的な知識を身につけてみたい」、「データなどへのアレルギーが無くなった」、「将来の役に立ちそう」といった感想が寄せられており、社会のニーズはさることながら、学生からも好評とのことです。
実際の授業では、講師の方からのレクチャー、演習、グループワークを組み合わせた双方向のコミュニケーションを取る形式が多いようで、学生と講師間の質疑応答が活発に行われています。全学部の学生からの質問に応えるために、先生方は「専門外の学生に専門用語をかみ砕いて説明する」、「論理的思考を鍛えるのが目的」といったことをポイントに指導にあたられているとのことでした。

新たな教養科目として注目の「プログラミング教育」。ご専門を問わず、これからの社会で活躍する学生に携わる先生方にぜひチェックしていただきたい授業トレンドをご紹介させていただきました。

◆WAからのお知らせ

教育機関での
個人情報漏えい事故の特徴

2023年度に学校・教育機関で発生した個人情報漏えい事故は218件。2024年7月1日、教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)の調査結果から明らかになりました。ちなみに東京商工リサーチによると、2023年度上場企業の個人情報漏えい事故は175件とのことですので、教育機関での事故発生数は比較的多いといえます。また月別では、4月(年度始め)、7月、3月(成績処理の時期)に事故が多く発生しており、その原因は、第三者の悪意ある行為による事故は9.6%で、ほとんどが「意図しない行為(置き忘れや誤送信など)」が原因であることも教育機関の特徴です。
個人情報の取り扱いには、日々細心の注意をはらって下さっているかと思いますが、個人情報に関する法律が年々更新されている点や、大学や講座ごとに個人情報の取り扱いルールが異なる点などから、今一度注意と確認をしていただけますよう何卒よろしくお願いいたします。
なお、個人情報の取り扱いに関して不明点等ございましたら遠慮なく案件担当者または人材開発グループ(西山)までお問い合わせください。

○編集後記

最後までお読みいただきありがとうございました。
のろのろ台風に振り回された8月末でしたが、被害はございませんでしたでしょうか。被害にあわれた方がいらっしゃいましたら、心よりお見舞いを申し上げます。
振り返ると、コロナ禍以降いろいろな分野で「これまでとは違い」「例年とは異なり」というセリフを良く聞くようになりました。今年の暑さや今回の台風もそうですが、パリの街で行われたパリオリンピックの開幕式もこれまでとは違う斬新な演出でした。環境や価値観などさまざまなものが猛スピードで変化していく時代。この時代に生きている事を前向きに捉え、面白がり楽しみたいと思う今日この頃です。

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