WORK ACADEMY ARCHIVE

「学び」の現在とワークアカデミーの動き

なりたい通信7月号(vol.6)
先生方ときづく5分間。新しい夏の始まり!
2020.07.30発行

こんにちは。
(株)ワークアカデミー(以下、WA)人材開発の西山です。
巷では色々なハイブリッドがどんどん広がっているなと感じます。
りんごマークの会社の時計を始めとする電化製品はもちろん、イートインだけの飲食店がテイクアウトを導入したり、大学ではリアル対面授業とオンライン授業を併用したりなど、あらゆる業界で工夫を凝らして新しいサービスを提供していますね。
そんな風潮に鼓舞されつつ、日々アンテナを張って過ごしたいと思います!

◆まなびtrend

「やり抜く力『grit:グリット』、
入試や就活で問われるのは目前?」

「grit」というワード、ご存知の方も多いのではないでしょうか。単語としては「気概、闘志」などと直訳されますが、「やりぬく力」と定義され浸透してきています。
2007年にペンシルバニア大学教授のアンジェラ・リー・ダックワース氏が提唱した、社会的に成功している方たちが共通して持つ心理特性として、ビジネスはもちろん教育現場など様々な分野で注目されています。その考え方は、

  • 生まれ持った才能・知能は関係がない
  • 失敗を恐れず挑戦することが重要
  • 長期間、継続的に粘り強い努力を要する

というもの。後天的に身につける事ができ、また努力を重ねることで、物事をやり抜く力の事を言います。(実際には批判的な見方もあり、gritの考え方は過大評価されている、「個々人の特性、良さを見る」という姿勢に欠けていると言った意見もあります。)

そんな中、将来への高い意欲を持つ、より優秀な学生を確保するために、入試の時点でgritを数値化し選抜基準とできないか、という研究も国内でされています。確度を上げる試行は必要とされながらも、その数値と入学後の成績評価には優位な相関が見られたそうです。

そして最近では、中学・高校においては、物理的に時間が足りず教育課程を終えられずに入試の出題範囲が一部スリム化されるなんて動きがチラホラと出てきていますね。もしgritを明確に評価する手法が確立されて、図らずとも、スリム化された科目に代わって入試に加えられ、さらに就活でも問われる…という未来が数年後に訪れるとしたら(すでにAO入試などもgritを見ていると言えるかも?)。

たらればな話になりましたが、いつもより「少し難しい」ことにチャレンジすることで育まれるとされるgrit。
正に現在、教育現場は常にチャレンジすることを強いられている状況でもあります。
学びを止めない為に新しい講義スタイルを生み出す先生、より自主性を問われる事となった受講生ともに、現在進行形でgritが育まれている事は間違いありません。

講義での課題設定や受講生からのアウトプットを引き出す際に少し意識してみるのも良いかもしれません。

参考、引用したサイト

コエテコ

Gritの教学IRへの応用可能性の検証

◆求人情報

スタッフいち押しの求人情報

スタッフいち押しの求人情報をピックアップいたしました。

①キャリア授業のメイン講師(2020年度後期)

京都の大学でキャリア授業のメイン講師を募集しています。
課題を与え、問題解決型演習を実施する内容です。

詳細・ご応募はこちらをご覧ください。

②MicrosoftTeamsのヘルプデスク業務(2020年9月~11月上旬)

京都の大学内で、教員向けヘルプデスクを募集しています。
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◆WAの最近の1こま

授業設計についてのアンケート、
ご協力ありがとうございました!

3月末に「なりたい通信号外」で実施したアンケート企画、テーマは『授業設計』について。ご回答頂いた先生方、改めましてお礼申し上げます。今回はアンケート結果を抜粋してご紹介します。

Q. 講師としてご活躍されている年数を教えてください。

A. 1年未満:23%、4~6年:5%、7~9年:5%、10~15年35%、15年以上:29%

今回は比較的ご経歴年数があり、長きに渡ってご活躍の先生方よりご回答を頂いた事がわかりました!ご専門分野は幅広く、大きな偏りはありませんでした。

Q. 新しい内容の授業(90分1コマ)を受け持つ場合、授業設計にかける時間を教えてください。

A. 1時間未満:5%、1~2時間:11%、3~4時間:47%、5時間以上:35%

およそ8割の先生方が最低3時間以上をご準備に充てている事がわかりました。講義内容だけではなく、受講生への伝え方、緩急のつけ方、細やかにご準備されている様子が伺えました。

Q. 授業設計において、工夫されている事を教えてください。

A.(抜粋)

  • 導入の仕方と、メインコンテンツを理解しやすいようにするためのイメージ作り
  • ①受講生(ターゲット)イメージを把握する事。どんな受講生かを理解しておくことで、「伝える言葉」を選ぶ。 タイムテーブルというより、構成を考える。“どこで何を話しして”というのは一人でプレゼンテーションするときですね。
    ②受講生が存在する場合は、「伝えたいモノの構成」を考えます。起・承・転・結の構成が必要です。
    ③受講生に何を持って帰ってもらうのか!を考える。そのために、センテンスを書き出します。箇条書きは必須です。書き出すというアウトプットが必要となります。
  • 例えば英文科の学生であれば英語のレポートを書く時にこんな風に使える、とか、子ども学科の学生であれば学校のチラシを作成する時にこんな風に使える、のように受講生がイメージできる具体例を必ず説明の際に盛り込む工夫をしています。

Q. 授業設計をするにあたり、事前に「あったら良いな」と思う情報を教えてください。

A.(抜粋)

  • もっと具体的に受講生のゴールが見えていると教えやすいと思うことが多いです。資格対策であれば資格取得がゴールなのでわかりやすいですが、大学のリテラシー科目であれば各学部学科によってどこまでできるようになっていればいいのかを情報としていただければ授業設計がより良くなると思います。私が担当していた大学ではすべての学部学科で同じカリキュラムだったため、一部この学科には不要ではないか?逆にこの学科はもっとこの部分を掘り下げて教えるべきではないかと思うことが多々ありました。
  • 試験問題を作成するにあたり、サンプル問題があれば 参考にしたいです。自分で作成しているとどうしても似たような問題になってしまうので、あったら良いなと思います。
  • 参加者の年齢や属性。例えば会社員や学生のほか、経験した職種など。あとは、何に期待してその講座を受講するのか?持って帰りたいものなどが事前に分かれば、プランニングしやすいと思います。

このアンケート結果について、講師歴20年のN山先生に所感を聞いてみました。

授業設計において工夫されている事という質問に対するご意見で皆さんに共通するのは「受講生の動機付け」と「分かりやすさ」ですね。私もこの2点が授業の成果を左右すると思います。

まず、「受講生の動機付け」では「導入の仕方を考える」や「学生が興味を持つ教材を使う」「受講生が身近に感じる具体例を使う」などのご意見がありました。受講生の知的好奇心をいかに引き出すかがポイントになると思います。

また、「分かりやすさ」では、まずは講師側で「メインコンテンツ(伝えたい事)のイメージ」ができている事が大前提だと思います。その上で「どのような構成で伝えるか」を考える。伝え方も大切です「伝わりやすい言葉を選ぶ」「遊び部分を入れた時間配分」「緩急をつけてテンポよく進行する」などのご意見が印象的でした。

「受講生の動機付け」も「分かりやすさ」も受講生目線に立つことがポイントだと思います。そのためには講師が一人で考え込み過ぎずに受講生との対話などからヒントが生まれるのではないかと思いました。

○編集後記

最後までお読み頂きありがとうございます。
実は先月号で特集しました「教員オンラインサロン」、9月の開催が決定しました!
これまでご参加頂いた先生方、そして少しでもご興味をお持ちの先生方も、次回のご参加をぜひお待ちしております。
詳細が決まりましたら、WAホームページなどでお知らせいたします。どうぞお楽しみに♪

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MAIL:support@naritai.com

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