レポートや論文作成に資する文書表現力を
自然と培う教材は授業から生まれました
2018年7月に発刊されたnoa出版の「レポート・論文作成に役立つ文書表現力」。
このテキストはある大学の授業をデザインし、実施していくなかで高いパフェーマンスをあげたコンテンツをベースとした実践的なものです。
その授業のテーマは「言葉による表現ノウハウ」。実際にこの授業デザインおよびテキストの開発まで一貫して担当した弊社スタッフ中と渡辺に話を聞きました。
レポート作成のノウハウは大学初年時に必須のもの
渡辺今は多くの大学でも文書の作製能力、特にレポートの書き方の習得が初年次の課題になっています。この教材では自分の考えをまとめ論文やレポートを書くスキルを身につけることを目標にしています。そのため、必要な知識を羅列するのではなく、ワークブック形式で演習を通じて、実践的な日本語表現が習得できるよう構成しています。
中テキストを作っていくにあたっては実際の授業の流れを想定しています。オリエンテーションから始まり、一通りレポートの書き方のトレーニングを終えて、振り返りの時間も取れるように、本書のトレーニングは13章で構成されています。
実際に書くトレーニングを積むワークブックスタイル
渡辺ワークブック形式の利点はインタラクティブで楽しい授業を実践できること。講義を聴くだけではなく、いくつも提示される状況を自分の言葉に置き換えていくというトレーニングを繰り返すことでレポートや論文を書き上げるための構想力と作法が身につくようにデザインしました。
中高校から大学に、そして社会人になるにつれ文章を書く機会は飛躍的に増えていきます。そのため、大学初年次で書くことを集中的にトレーニングすることは大きな意味があると考えています。また、2020年からの入試改革を受け、小論文やレポート執筆の重要性はより高まります。だから、高校生向けのテキストとしても活用していただきたいですね。
問題意識を持って文章を組み立てるノウハウ満載
渡辺何を目的としてレポートを書くのかといった問題把握や情報収集が重要です。写真や絵で提示された状況を描写したり、長文からエッセンスを抽出することで、客観的な視点で文章を吟味する癖をつけてもらえるよう配慮しました。
中全体構造を意識して書くパラグラフ・ライティング※を取り入れているのも工夫したポイントです。この手法は読んでわかりやすい文章になるだけでなく、根本的にすごく文章が書きやすくなるんです。骨組みから考えるパラグラフ・ライティングはぜひ身につけて欲しいと考えています。
※パラグラフ・ライティング…
文書全体をパラグラフに分けて構成する方法
実際の授業内容をフィードバックしたコンテンツ
中このテキストには実際に大学の授業を運営していくなかで生まれた現場の要望が詰まっています。例えば、専攻分野ごとのレポートの目的や着眼点の違いを解説しているのもそのひとつです。
渡辺情報リテラシーやオフィス基礎、基礎ゼミなど他の授業と連携を意識しているのも、現場の声を拾い上げてきたから生まれた発想です。いわば、大学と共同でまとめ上げた教材といえるかもしれません。大学へ授業コンテンツも合わせて提供しているワークアカデミーだからこそ開発できたテキストだと自負しています。